先週に引き続きクッションフロアについてまとめています。
前回はクッションフロアとは何か、どういうものがあるか、使うメリットなどをまとめています。
今回はデメリットとメンテナンスについてです。
クッションフロアのデメリット
ビニールのニオイがする
トイレなどは芳香剤を置く人も多いので気にならないかもしれませんが、最初のうちはクッションフロアの素材である、ビニールのニオイがします。カタログには3,4センチ角のサンプルが張られているのですが、それだけでも浮き輪のようなニオイがします。
ただ、シックハウスの原因になるほどではありません。ホルムアルデヒドの成分は規定値以下での証拠『F☆☆☆☆(エフ・フォースター)』であり、入荷時にもシールが貼られてきます。もちろん接着剤も。
とはいってもにおいます。はじめのうちは換気を心がけましょう。
めくれてくる
長く使用していればめくれてくる可能性があります。特にカドの部分、継ぎ目の部分。早めに補修した方が良いので、建てた会社・工務店などに相談してみてください。
タバコなどの熱で焦げる・溶ける
病院の待合室などでそんな跡を見かけることがあると思いますが、ビニール素材のため、熱には弱く、タバコやライター、アイロン、ヘアアイロン、コテなどで溶けたり、焦げた跡が残ることがあります。
子供部屋や脱衣所に使った場合、男女ともに年頃になってからそういったリスクもあると思います。
電熱線のヒーターで絨毯のヘリが溶けた話を聞いたことがあるので、そういったヒーターも使うのは避けた方が良いと思います。温風ヒーターもマットをひくなどして、床に直接温風があたらないような工夫をしてください。
床暖房に対応しているものがほぼない
先ほども書きましたが、ビニール素材のため、熱には弱いです。そのため、床暖房にはほとんど対応していません。サンゲツのものでも、床暖対応のものは、ビニール素材でない、コルクタイルのみ。
ただ、フローリングと比べるとクッションフロアの方がいくらか暖かい(ヒヤっとしない)気がします。
素足で歩くと違いが分かる
メーカーによって、使う種類によっては、素足で歩くとペッタリ、足にくっつく感覚がするものがあります。特に湿気の多い時期はそういう感覚があるものも多いかもしれません。
ただ、いくらペッタリとした感覚があっても、ホコリがまとわりついて取りにくいということはありません。
右上がクッションフロア。左下が無垢材。
染み込む汚れ、ゴム製品に弱い
インクや毛染めなど、染料が入っていて、染み込むものは注意が必要です。こぼした場合はすぐに拭き取りましょう。
家具についている脚のゴム、キャスターのゴム、ゴムマットなど、床に接し、浸透して、色が変色することがあります。対策としては、置かないこと。
どうしてもの場合には接触面に保護シート(アルミ製やポリエステル製)を敷くと良いです。ガムテープや布テープも古くなってくるとベタつきが増し、色素が沈着するので、床に貼らないのはもちろんのこと、ダンボールの箱など置くときも注意してください。
重たい家具でくぼむ、日焼け
クッションフロアに重たい家具を置くと、重みでへこんだ跡がつくことがあります。模様替えで家具を移動させても、なかなかその跡は消えません。
無垢材や畳の場合、家具をどけるとそこだけ当初の色のままで、周囲が日焼けしていたのに気づくと思いますが、クッションフロアも多少日焼けするので、模様替えが好きな方はへこんだ跡や日焼けが目立つようになる前に家具を動かしてはどうでしょうか?
傷がつく
クッションフロアに限りませんが、家具など引きずった時には傷がつくことがあります。イスなど、引きずるようなものにはフェルトを貼ったり、靴下のような保護するものを付けるなど対策をしてください。
メンテナンスの仕方
・普段のお手入れは普通のフローリング同様、掃除機、ワイパーでホコリを取る。よく絞った雑巾やモップで水拭き。この程度でOKです。
・汚れた場合、早く拭き取りましょう。汚れが染み込む場合がある以外にも、変色したり、変質したりすることがあります。
・ひどい汚れの場合には、漂白剤は絶対に使わず、中性洗剤をぬるま湯で薄め、それをつけた雑巾で拭き取りましょう。その後、水拭きをし、洗剤を除去しましょう。
・定期的なワックスがけの必要はありません。が、ワックスをかけるなら樹脂ワックスがおすすめ。
注意すべきことはあっても、メンテナンスはいたって簡単。デメリットだけでなく、前回のメリットと併せて読んで、クッションフロアを検討してみてください。