この前出来上がった家は、几帳面な大工さんの技がキラリと光る家でした。
化粧梁のリビング
これは出来上がり前の写真で、コードが出ていますが…
まず、お邪魔した家で化粧梁があると、おおっ!!と見てしまいます。普通なら天井裏に隠してしまう梁を化粧で見せるには、梁の仕上げをきれいにする必要があり、手間もかかるし、気も使います。化粧梁も見るポイントですが、もっと見てほしいのは柱。
普通の柱は梁の下端でカットされます。が、梁より太い柱を使った場合、柱がプツっと途切れたような仕上がりになります。
それを隠すように柱を梁の上端まで伸ばしたのがこのビンタ伸ばし。(地域によって呼び方が違うかもしれません。袴ということもあります。)柱が上に突き抜けているように見えますが、実際は柱の角の部分だけが梁の上端まで伸びています。
小上がりの和室
角を落とした形の小上がり。框のナナメの加工も少しの透きもなく、ピタッと仕上がっていました。
異形な畳も特注で作っています。少し浮いて見えますが、これから馴染んでいくはずです。
和室の窓
和室には窓の内側に障子を付けることがよくあります。
この窓と障子の隙間の緻密さ。障子と奥の長押の隙間もとても美しいです。
縁側・ウッドデッキ
樋の通り道に、見事な穴があけてありました。
ここまで緻密に加工する大工さんは珍しいかもしれません。
図面通り作っていても、やはり細部の仕上がりでは個性が出ます。
この家を作った方はお施主さんのために本当にどこまでもカタイ仕事をする大工さんです。
自分の家や、お邪魔した家で、少し気にして見てみると面白かもしれません^^
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