シリーズでお伝えしております失敗談・後悔。
大きな洗濯機
最近の洗濯機は大きく、重たくなってきています。少し前に建てていた家で、お施主さんの要望により脱衣所の開口を狭くしたのですが、洗濯機の大きさ心配だな~…と気になって聞いてみると、ドラム式のどデカいものを入れたいということ。
次回はもっと小さいものにするということで、今回は扉を付ける前に搬入して難を逃れました。しかし、壊れた時、買い替える時には解体して出すか、重たい洗濯機を持ち上げて、窓から出すしかないです。
解決策としては…
こんな事例があるので、脱衣所は広めの開口を取っておくと安心です。片開戸より引き戸。脱衣所だけでなく、玄関やリビングなど、外に面したドア・窓から脱衣所まで、洗濯機を運ぶ道を作っておく必要もあります。
洗濯機パンがホコリまみれ
洗濯機パンとは、洗濯機の下に敷く、白い大きなトレーのようなもののことです。これが掃除がしづらく、ホコリまみれになっている家をよく見かけます。ホコリと髪の毛に湿気が相まった脱衣所独特の湿ったホコリは掃除機でも吸いづらく、こびり付きやすいんですよね。
解決策としては…
洗濯機パンを敷かない!これが一番です。しかし、洗濯機パンも要らない。取って良い!というばかりではありません。
洗濯機の下に排水のスペースを取れる。洗濯機から水が漏れた場合、床が水浸しにならない。というわけで、置き場が限られている場合や、洗濯機を2階に設置したい時などには洗濯機パンを設置した方が良いです。
脱衣所の引き戸
脱衣所のドアに引き戸をよく使います。それはやはり洗濯機の搬入に便利だったり、車いすでも行き来しやすい、他の扉とかち合わないなどの理由からなのですが、それゆえ困ることが度々あります。
引き戸のあたる部分にスイッチやコンセント、タオル掛け、収納棚が付けられない。ということです。
解決策としては…
片引き戸の壁側にはスイッチやコンセントを付けることができます。スイッチボックス、コンセントボックスは入りませんが、一般住宅であれば配線さえ通ればスイッチパネルなど、通常通りの見た目のものが設置可能です。
片引き戸の壁にスイッチ、換気扇、インターホンなど、複数の回路を通すこともよくあります。なので、外からの見た目は悪くなりますが、脱衣所の中側を壁にした引き戸にすれば問題は解決します。脱衣所はホコリがたまりやすく、レール部分も汚れやすいので、その方が都合が良いかもしれません。
外からの見た目…片引き戸はくぼんだ壁、枠とレールが付くのでなるべく見えない側に持っていきたいものなんですが…気になる方はお義兄さんの家のリビングのような扉も考えてみてはいかがでしょうか。不具合の記事ですが…脱衣所も湿気や温度変化があるので、そのあたりを考えつつ検討してみてください。
ただ、壁の中に入るタイプの引き込み戸にした場合は、壁は薄っぺらく、コードを通す隙間もないため、何も付けられません。
脱衣所に鍵を付ければよかった
これは実家へ泊りに行った奥さんが感じたことです。奥さんの実家では脱衣所がリビングに面しており、洗面台もそこにあるのですが、子供たちがやたらめったら扉を開けるのです!!
一緒にお風呂に入った子もバーンと引き戸を開けてリビングに飛び出ていきます;;閉めて行ってくれません。3畳の広さで扉も遠い。いとこも来ていて、代わる代わるハミガキに入り、洗面所を使います。洗面台の3面鏡で、間接的にリビングから裸体が見えそうで見えないような…「プライバシーもクソもない」状態でしたw
家族だけでなく、たまに泊りに来る親戚、友達など、お客さんが使うこともあるということを頭の片隅に置いておいた方が良いかもしれません。
脱衣所の収納が少ない
脱衣所ですることと言えば、衣服を脱ぐこと。が一番なんですが、脱いだ服を置く場所、ありますか?
脱衣所で服を脱ぐから、そのまま洗えるように洗濯機を置く。汚れ物を洗いたい。風呂上がりに髪を乾かしたい。そのために洗面所をつける。風呂で使うためのタオルや濡れた体を拭くためのバスタオルを入れる場所を作る。ここまでは思いつくのですが、これに伴い増えるのがモノです。
脱衣所で使うもの…
タオル、バスタオル、着替え、バスマット、体重計。
温泉の素や風呂掃除用のクツなども脱衣所で保管するのが一般的ですよね?あと、我が家では下着類は脱衣所の引き出しにそれぞれ入れてありますが、どうでしょうか?風呂のたびに部屋から持ってくるというお家が多いでしょうか?
洗濯機の近くで使うもの…
洗剤、柔軟剤、洗濯カゴ、洗濯ネット、ハンガー、洗濯ばさみ、物干し竿。
ハンガー以降はベランダ付近という方も多いかもしれませんが…洗濯機から洗濯物を取り出しつつ、ハンガーにかけていき、ハンガーごとベランダまで運ぶ。こんなお家はウチだけでしょうか…?寒い冬場には特にオススメなんですが。
そんなこんなでウチの脱衣所には物干しが1本通ってます。バスタオルをかけて置いたり、バスマットの干場としても重宝しますよ。
最近は毎日、洗濯機で乾燥までしてしまい、干す作業をしなくなった家もあります。そんなお家はハンガー以降が不要ですね。
洗面所で使うもの…
ドライヤー、整髪料、クシ・ブラシ、ハンドソープ、ハブラシ、歯磨き粉、髭剃り、カミソリ、綿棒、化粧品、コットン、ヘアアイロンなど。
まだまだ。もっと言えば、ストックも近くに収納できれば、らくちんですよね。
洗濯洗剤、ハンドソープ、風呂のシャンプー、リンス、ボディーソープ、風呂掃除用洗剤などの詰め替え用。
整髪料、ハブラシ、歯磨き粉、化粧品などのストック。
(このあたりは食材のストックと一緒に保管されている方も多いと思います。買出しの時に在庫を確認しやすいので、それも一つです。)
フゥ~たくさん書き出しました。こんなわけで、脱衣所が散らかる。脱いだ服の置き場がない。(→洗濯機の上になりがち。)という話を聞きます。
解決策としては…
やはり、収納を増やすということが一番です。最近は洗面台の下は扉ナシ。一面棚にして、見せたくないものはカゴに入れる…という収納が流行っていますが、扉付きのところ、引き出しもあった方が良いと個人的には思います。なんせ脱ぎ着する場所であり、洗濯する場所なので、どうしてもホコリや抜け毛など、汚れが溜まりやすいので、棚やカゴにはあっという間にホコリがかぶります。
特に、洗面所を脱衣所の中に設ける場合、お客さんを洗面所に案内できる状態を保つためにも、普段使わないものはホコリのかぶらないところにしまう。よく使うものはカゴなどにまとめてしまう(まとめて”おく”でも十分です)。を心がけると良いと思います。
ただ、収納を大きくするために、脱衣所を大きくする…というのも違う話で…次の後悔・失敗談に続きます。
脱衣所が寒い
収納を確保するため、あるいは引き戸と収納棚、洗面、洗濯機などの兼ね合いで、広くなってしまう脱衣所ですが、風呂から出た後、とにかく寒い。広くすると、余計寒い。という話を聞きます。
浴室暖房を付けて、湯を溜めている時に風呂~脱衣所のドアを開けておくと、脱ぐときは暖かく脱げ、ヒートショック予防にもなります。が、入浴中はドアを閉めておかなければ脱衣所が湿気ムンムン、ベタベタになってしまいます。
閉めておくと、どんどん風呂と脱衣所の温度差は広がり、出る頃には寒くなっている…のです。最近は24時間換気を付けることが義務化され、それが脱衣所に付けられる場合もあり、換気扇であっという間に暖かい空気が出て行ってしまうのも原因です。
解決策としては…
脱衣所に24時間換気がある場合、一定時間止めるスイッチを押してください。(長押しなどの場合もあります。)24時間換気はずっと回し続けなければいけない換気扇ではありますが、一定時間止めることができるようにはできます。
たいていあるはずなのですが、友人の家にはなぜかありませんでした。建てた後でも壁に穴を開けて、コードを探し、スイッチを付けるだけの電気屋さんなら半日ほどでできる工事なので、お願いしてみてはどうでしょうか?
他には広い脱衣所であれば電気ヒーターを置く。狭ければ壁掛け型の暖房設備を付けると良いです。
何度も登場している、我が家の脱衣所の壁掛けヒーター。人感センサー付きでおすすめです。
←我が家のはこちらの旧型です。
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浴室テレビ・音楽
付けたけれど、実際使っていない。という人が多いのが現状です。
テレビが見たいからお風呂に入るのが遅くなる…だからお風呂でテレビを見よう!こういう発想で付ける方も多いと思いますが、逆にテレビのせいでお風呂から出られなくなり、次の人が待たされるといった弊害が生じ、家族のルールとして禁止されるなんてこともあるようです。
体を洗っている時など、水の音でテレビの音がかき消されてしまいます。音量を上げれば夜は特にご近所迷惑にもなります。
お施主さんがこだわったところが裏目に出ることも結構あります。立場上、お施主さんの要望を否定するのは難しいですが、アドバイスや前例などの話はできるので、担当者にどんなことでも相談してみてください^^