構造のお勉強③ 上棟後のチェックポイント(小屋梁編)

今回は小屋梁。屋根の部分。小屋裏の部分のお話です。

チェックと言っても、下から見上げるくらいしかできないかもしれませんが、言えば見せてもらえます。

やはり、高いところですし、足場も危険なので、必ず一声かけてください。ヘルメットなどもお貸しします。

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画像は「家づくりを応援する情報サイト」よりお借りしました。

 

 

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小屋梁(こやばり)

平屋だと1階の管柱、2階建てだと通し柱と2階の管柱をおさえるように入れる梁です。

特に外壁周りの垂木のかかるものを軒桁(のきげた)と言います。

軒桁には垂木のかかる部分がキレイに納められるよう、一ヶ所ずつ斜めに削られていたり、全体的に斜めに削り取られています。(垂木欠き)下画像の一番手前の横に通った材料が軒桁。その軒桁の上側の少しくぼんで見えるのが垂木欠き。(軒桁の下側のくぼみは間柱の立つ部分です。)

床梁と比べると梁のサイズも小さく、小屋まわりの材料は狂いや歪みが多少出る、乾燥させていないグリーン材(⇔KD材・乾燥剤)を使うこともあります。

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写真の一番手前、大工さんのおしりのあたりを横に通っているのが軒桁。ちょうど材料の継ぎ目も分かります。厚みのある梁に薄い方の材料を掛けるように繋ぎます。必ず、下に柱がいる場所で継ぎます。

 

火打ち梁(ひうちばり)

床梁編でも出てきましたが、小屋にも火打ち梁は入ります。やはり四角のグループを作り、4隅に入れるように配置します。また、梁と梁を継手で繋いでいる部分に入れることが多いです。継手の部分は弱いので、強度を高めたいのです。ただ、継手と火打ち梁が重なり合うような位置は、弱い継手部分に荷重をかけることになるので避けます。小屋裏にも合板を伏せる場合があり、その場合は火打ち梁がなくてもOKです。

 

小屋束(こやづか)

小屋梁の上に建つ小さな柱のような材料です。1820、2000ピッチごとに建てます。

上には母屋(もや)・棟木(むなぎ)が乗ってきます。2000ピッチ以上離れてしか建てられない場合は母屋・棟木の厚みを厚くして耐力を補います。

小屋束には”かすがい”という金物が付きます。『子はかすがい』でお馴染みのあの”かすがい”です。小屋束と梁を繋ぎとめるために使います。子も夫婦仲を繋ぎとめてくれるから、このことわざが生まれたんですね…

かすがいはホチキスの針をゴツくした形状のもの。それと同等のものとして、長方形のプレート状の金物を使う人もいます。

 

小屋束の下側は小屋梁と固定。上側は母屋、棟木と固定。基本は両面打ちなので、1本の小屋束につき、かすがいは合計4つ付きます。

 

母屋(もや)

小屋束を押さえるように入れる材料です。母屋が入ると屋根の形が見えてきます。

基本的に105角や120角。90角を使う場合もあります。下に小屋束が1820、2000ピッチで入りますが、それ以上空く場合、厚みの大きい材料を入れます。

軒桁同様、垂木欠きを付けます。

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一番手前の横に通った材料が軒桁。軒桁と平行に奥に見えるのが母屋。

 

登り梁(のぼりばり)

小屋裏収納や、吹き抜け空間を作るため、小屋束を入れられない部分に屋根の勾配(こうばい)に沿って入れる材料です。

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棟木(むなぎ)

屋根の一番高い場所に入る材料です。この棟木を上げることが上棟(じょうとう)棟上げ(むねあげ)と言います。

母屋と同じサイズ、105角、120角、もしくはもう少し厚みがある材料(120×150mmなど)を使います。

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垂木(たるき)

棟木から母屋を通り軒桁まで(一般的には軒桁よりいくらか伸ばします)入れる細い材料です。

サイズは45角、55×45mm、45×90mm、60角など様々。この材料が入ると屋根の形がハッキリ現れます。上の画像では左端で取り付けているところです。

垂木は1本ものの材料を使うことは少なく、4M、3Mの材料を母屋の上で繋いで使います。棟の方では1Mくらいの短い材料になることもあります。303ピッチ、364ピッチ、455ピッチで入れます。

 

垂木を並べる前には小屋筋違(こやすじかい)または雲筋違(くもすじかい)を入れます。上写真の右側が見やすいです。母屋の下、小屋束に留められた斜めの板です。通りを合わせ、垂木を真っすぐ入れられるようになる重要な材料です。

 

野地板(のじいた)、野地合板(のじごうはん)

野地板、野地合板ともに垂木の上に乗せる板です。屋根の下地であり、この材料の後にインシュレーションボード(板金屋根のみ・吸音効果のあるもの)→アスファルトルーフィングの防水シートと続きます。

野地板は長さは1820mm、幅は様々で150mmから30mm刻み。厚みは9mm、12mm。杉でできています。

合板は針葉樹をかつら剥きしたものを貼り合わせ、プレスして作られています。サイズは1820×910、厚みは12mm。

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野地板や合板の長さ、1820mmは垂木のピッチとも関係があります。垂木のピッチは303ピッチ、364ピッチ、455ピッチ。303×6=1818≒1820、364×5=1820、455×4=1820となり、垂木から垂木までを切る手間なく、無駄なく野地板や合板を伏せられるのです。

 

チェックポイント(小屋梁編)

  • 梁の継ぎ目の下に柱があるか
  • 火打ち梁と梁の継手が接触していないか
  • 小屋筋違が入っているか
  • 小屋束1本につき”かすがい”などの金物が4つ付いているか

 

チェックポイントは小屋も腰まわり同様、金物のチェックが重要かと思います。

また近々、金物についての記事を書きたいと思います。

 

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YU

YU

おうちを建てたい注文者と工務店などのつなぎ役「現場代理人」という仕事をしています。注文者・設計士・大工・業者との打合せから材料発注、現場指示、管理など、円滑に施工完了までをサポートします。義兄のお手伝いでおうち作りのアドバイス記事を執筆中。


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