失敗談・後悔。。今回はウッドデッキ編…
と思っていたのですが、書いていくうちにどんどんウッドデッキについて掘り下げた内容になっていきました。なのでウッドデッキは特別編。
まずはウッドデッキとは…そしてそもそもウッドデッキは必要なのか?作って後悔しているのはどんなところか…?天然木と人工木の違い、人工木のメーカー比較まで、目白押しです。
ウッドデッキとは
ウッドデッキと言えば、家の外に作るデッキスペース。和風の家で言う“縁側”を大きくしたもの。たいていリビングの掃き出し窓と連結させ、フルフラットで屋内と屋外を行き来できるようにします。そうすることで、リビングを広く見せる効果もあります。
デッキは天然木?樹脂製・人工木?
“ウッド”と言いますが、最近は天然木よりも、人工木のものが主流になりつつあります。とはいえ、天然木も根強い人気があるのも確か。
天然木が使いたいという場合は、安価なソフトウッドではなくハードウッド(堅木・かたぎ)を使い、年に1・2度、木材保護塗料を塗る。このメンテナンスが必要です。
木材保護塗料の有名どころはこの4種類。
特に屋根がない場合は雨風にさらされるため木が傷みやすく、ささくれが刺さったり、ギシギシしたり、シロアリにやられたりすることも少なくありません。こんな説明をすると、やはり天然木を選ぶ方は減ってしまいます。
しかし、やはり天然木にしかない木のぬくもりが好きな方も多くいます。人工木は太陽光で熱くなるというデメリットもあるので、天然木にし、年に1回、家族でペンキ塗りをイベントのように楽しむのも良いと思います。人工木は決められた色しかありませんが、天然木ではもともとの木材の色×塗料の色数×塗り重ねる回数の色合いが可能。設計の自由度も高い。その上、人工木よりも断然安くできます。これも魅力的です。
ちなみにフリーダムアーキテクツデザインで建てたお義兄さんの家のデッキは天然木。デッキ材の最初の塗装から家族で楽しく?やっています。
ウッドデッキの使い方、必要?不要?
ウッドデッキに対して、夢を持っている方、必要性を感じない方、様々だと思います。
夢の使い方から、現実的な使い方まで、例を挙げてみます。
・バーベキュー
・特別な日のモーニング・ランチ
・スイカを食べたい(縁側イメージ)
・ハンモックをかけたい、ブランコを付けたい
・ペットと過ごしたい
・洗濯物干し・布団干し
・スタッドレスタイヤなどの置き場
・日曜大工
・子供のプール・遊び場
・ひなたぼっこ・昼寝・読書
想像するだけで気持ちがゆったりしますね。ウッドデッキが休日の癒しの空間になる気がしてきます。
我が家にも屋根付きの天然木のウッドデッキがありますが、こんな使い方をしています。
・洗濯物干し、布団干し
・子供の自転車・三輪車置き場
・子供の外用おもちゃ置き場(ボール、砂場セットなど)
・友人からもらった野菜のダンボール置き場(土が入っているので、家には入れたくないのです。)
・子供のプール(去年はなぜか奥さんも入っていましたw)
庭と連結しているので、洗濯物を干しても気になりませんし、自転車や外用のおもちゃもサッと引き上げてくるには良い場所。プールの水も庭にジャーっと流せます。
庭が駐車場も兼ねているので、車で持ってきた大きな荷物、野菜もベランダから家へ入れられたり、結構便利に使えています。
ウッドデッキの下のスペースも、物の置き場として意外と使えます。
・デッキの手すりに使った材木の残り置き場(子供の外用積み木として活用)
・ガーデニング、家庭菜園用具置き場(移殖ごて、ポットやプランター、スコップ、くわ、肥料など)
夢を壊してしまうかもしれませんが、現実にはこんな使い方です。当初は土足厳禁だったんですが、 屋根がついていても想像以上に砂埃で汚れ、クモの巣も多く、とても靴下では歩けない状況になってしまいました。
子供が落ちないように手すりと1ヶ所出入りの扉を付けましたが、そのおかげで布団干しにとても便利になりました。特に1階で寝ている方にとっては、布団を干すたびに2階のベランダへ…なのは一苦労。
洗濯物でさえ重たいし、ベランダまで距離があって大変…と感じている方も多いのでは?1階に干し場があって良かったなと思います。
ただ、手すりも天然木。塗料を塗ったため、タオルケットや敷きパッドなど、綿が入った素材を湿った状態で掛けると、洗濯物に手すりの色が移ってしまいます。ポリエステル素材のものは乾きが早いからか色は染み込みません。クリアな塗料の方が良かったなと後悔しています…。
他にも、ウッドデッキのおかげで、夏の日差しが家に入りづらくなって、家の中は割と涼しい。(逆に言うと冬場はもう少し日が入ると嬉しいですが…)というメリットもあります。屋根を付けるなら可動式がオススメ。冬場より、とにかく夏の暑さをどうにかしたい方には、熱線カットの波板がオススメです。
我が家ではウッドデッキはなくてはならないものです。ただ、やはり要らなかったと思う方もいます。ベランダで事足りるという方と、もうひとパターン。それらは“デッキを付ける位置が良くなかった“という例が多いように思います。
ウッドデッキが道路に面している
こういう場合、使い勝手がとても悪くなります。
人目が気になってのんびりできない。食事なんてもってのほか。洗濯物が干しづらい。物を置いていても盗まれそう。汚くもしておけない。デメリットばかり。
解決策
しかし、ウッドデッキがある分、道路から家(リビング?)までの距離が確保されているというメリットもあります。少なからず、リビングではくつろげているのではないでしょうか。
フェンスやシェードを付けることで目隠しができるため、ウッドデッキでしたかったことが少しでも叶うと良いなぁと思います。
暗くなるのが気になりますが、光の入るフェンスもあります。光の具合とプライバシー、両方を兼ね備えたフェンスを代理人さん、もしくはエクステリア屋さんに相談してみてください。(ページ下の人工木のウッドデッキメーカー比較も参考にしてください。)
日当たりが悪く、じめっとしている。
日当たりが悪いと物を干したりするにも不向きです。人目に付かない分、物を置く場所になっていきそうです。
じめじめしている場所ではコケが生えたり、虫が好む場所になってしまいます。蚊がわいたり、ムカデが出たり…そんなベランダならない方が良いと思う方も多いでしょう。
解決策
あまりないとは思いますが、設計図の中で、ベランダが家の北側や西側にある場合、変更してもらいましょう。建築現場を見て、ずっと日陰になっているところの場合も。家の間取りの変更が無理な段階であっても、ベランダだけは変えてもらえるかもしれません。
リビングと隣り合っていなくても、例えば脱衣所などと連結させれば物干しには便利ですし、泥まみれの子をベランダからすぐ風呂場に…という動線も面白いです。勝手口と連結させると、我が家の場合、もらった野菜がベランダからキッチンに直通になるし、ゴミ出しなどにも便利だな~と感じます。
デッキの下に草が生える。猫の糞害に遭う。
デッキの下も影になっている割に草が生えてきます。デッキの隙間からチクチクとのぞくことも…。夏の草の勢いはすごいですね。草も熱中症とかないんでしょうかね。
他にも、近所の猫の糞をする場所にもなったりします。我が家もそうでした。
解決策
施工前に防草シートを敷いて、玉砂利、砕石などを入れ、その上にウッドデッキを作ると良いです。コンクリートで固めることもあります。猫は柔らかい砂を探して糞をするので、猫も糞をほとんどしません。
ただ、デッキが狭い場合など、下の隙間から除草剤を撒くこともできるので、そこまでしなくても良いという方もいます。
手軽な方法としては、カインズの水で固まるマジカルサンド。これ、意外と良かったです。
土の上にまんべんなくならし、水をかけると固まってくれる土。我が家では犬走りに2年前に使ったのですが、草ぬきが相当楽になりました。猫も糞をしなくなったし、蟻も巣を作らなくなりました。ぬかるみもなくなり、家に泥を持ち込むことも減りました。
少し草が生えてはきていますが、昔は全体がボーボーでしたから。それと比べれば雲泥の差。
自分で簡単にできるので、ベランダの束を建てた後に、1日もらってマジカルサンドを敷いておくと草、糞の対策になります。
ウッドデッキ、樹脂製・人工木のメリット。メーカー比較
人工木とは木粉とプラスチック(ポリプロピレン、ポリエチレンなど)を混ぜて作られたものです。メーカによって厚みは様々。強度が強く、対候性、耐水性、耐久性に優れています。年に1回塗装の必要な天然木に対し、人工木は掃き掃除、拭き掃除くらいのメンテナンスしか必要ありません。
デメリットは天然木と比べ、熱くなりやすいこと。夏場裸足では歩けません。あと、静電気を帯びやすい。そして天然木よりも値段は張ります。
ウッドデッキはサッシ屋さんやエクステリア屋さんが扱っていることが多いです。
フェンスの種類が多いので、フェンスを作りたい方にはオススメ。温度上昇を抑える加工がしてある。束の色も4種類から選べる。ペットにやさしい設計。
施工中
完成
有名どころなので、お施主さんからの要望でもよく名前が出てくる。家の中の床材も扱っているので、同じ色に揃えることも。タイルのデッキもあり。スロープやRの形状にも対応。束を見えなくする幕板、猫避け、ライトを埋め込むなど、オプションも充実。限りなく木に近い人工木のシリーズ(木彫)もあり。
厚みが薄いのが特徴。材料と材料の隙間がないため、コインなどを落とす心配はナシ。下に光がもれない分、雑草も生えにくい。ただ、カードが入るくぼみはあるので、ホコリや雨水はたまりやすい。フェンスの種類が多い。スロープやRの形状にも対応でき、大工さんにも施工しやすいと人気。
施工中
完成
オフィスや店舗向けのデッキスペースも手掛けているメーカー。最近、住宅向けのデッキの販売を開始。は3色展開だが、グレーは珍しい。
エクステリア屋さん。フェンスは板の幅まで選べ、(ランダムな組み合わせもOK)オリジナルのフェンスが作れる。
熱くなりにくい加工がしてある。スロープやRの形状にも対応。束を見えなくする幕板、猫避け、ライトを埋め込むなど、オプションも充実。
厚みがあり、幕板を使わないデザインも可能。
たくさんのメーカーが扱っている分、選ぶのは大変ですが、施工例などを参考に家に合ったものを見つけてみてください。
ただやはり、値段が高いと感じ、天然木で大工さんにお願いしたり、DIYで作ってしまうお父さん(下写真もそうです)もいます。
ウッドデッキが家の中で好きな場所のひとつになるといいなと願っています。